2 連続の式

連続の式は,空気が非圧縮で密度が一定とした時の質量の保存則から導かれるが,ここでは省略する。

前述の水平発散は水平面の領域における空気の出入りであるが,ここでは水平面と鉛直方向の空気の

出入りを考える。

     図6.44 連続の式

 

6.44の立方体を考える。体積Vは凾凾刧凾嘯ナ密度ρ=一定と仮定する。

     立方体の質量M=ρV

 

質量の保存則とは,質量は時間変化をせず,一定であることである。

密度が何処でも同じと仮定すれば,考えている領域の体積は一定であある。これは立方体へ入る空気量

と出る空気量は等しいことであり,空気の出入りは0になる。

 

     図の立方体の各面で風速は一様(同じ)とする。

東西方向の空気の出入り

     U2(凾刧凾噤j−U1(凾刧凾噤j

南北方向の空気の出入り

     V2(凾凾噤j−V1(凾凾噤j

鉛直方向の空気の出入り

     W2(凾凾凵j−W1(凾凾凵j

立方体への空気の出入りは上の3つを加えたもので,これが0になる。3つを加えたものを

体積凾凾刧凾嘯ナ割ると,

(U2−U1)/凾 +(V2−V1)/凾凵@+(W2−W1)/凾噤≠O

    (U2−U1)=凾普C(V2−V1)=凾磨C(W2−W1)=凾

(凾普^凾)+(凾磨^凾凵j+(凾浴^凾噤j=0 (6.51)

     復習:風の東西,南北,鉛直成分には+,−の符号がある。

これが連続の式であり,上式左辺の第1項と第2項は前述の水平発散で,それに沿直流を加わえたも

のである。

大気中にある領域を考えるとき,その領域の空気の出入りの正味量は0になることを示す。

水平発散と沿直流の関係を表す重要な式である。(前述:図6.40)